アメリカ・テキサス州のダラス近郊で暮らし始めて、約20年になります。
私が家族4人でアメリカへ移住したのは、長女が「アメリカで勉強したい」と希望したことがきっかけでした。妻の親戚が住んでいたこともあり、最初に生活の拠点としたのはダラス北部のフリスコです。
韓国で17年間暮らした後のアメリカ移住だったため、生活習慣や仕事の進め方の違いに戸惑うことも少なくありませんでした。
今回は、ダラスへ移住する前に知っておきたかったことを、実際の経験に基づいて紹介します。
※この記事は、私自身がダラス近郊で暮らして感じたことをまとめたものです。住む地域、家族構成、収入、生活スタイルなどによって感じ方は異なります。
1.予想以上に韓国人が多く、コミュニティも活発だった
ダラスへ来て最初に驚いたことの一つが、韓国人が数多く暮らし、コミュニティが活発だったことです。
私は渡米前に韓国で17年間生活し、韓国語も身につけていました。そのため、言葉と文化の両方に慣れていたことが、ダラスで仕事や人間関係を築くうえで大きな助けになりました。
渡米後は韓国系新聞社の営業、クリーニング店、そしてKroger内の寿司ビジネスなど、いくつかの仕事を経験しました。韓国語ができたからこそ得られた仕事や、人とのつながりも少なくありません。
自分では意識していなかった経験や技能が、移住先で思わぬ強みになることがあります。
【内部リンク:韓国で17年暮らした私が、家族4人でテキサスへ移住するまで】
2.近くの店へ行くにも車が必要
ダラス近郊では、日常生活のほとんどが車を前提に成り立っています。
買い忘れた物を近くの店へ少し買いに行くだけでも、車が必要になることがあります。日本の都市部のように、歩いて駅やコンビニへ行く生活とは大きく異なります。
道路が広く、駐車場も大きい一方で、車がなければ買い物、通勤、通院などで不便を感じるでしょう。
そのため、ダラスへ移住する場合は住居だけでなく、車の購入費、保険料、ガソリン代、整備費なども最初から生活費に含めて考える必要があります。
3.夏の車内は本当にサウナ状態になる
テキサスの夏の暑さは、実際に経験してみないと分からない厳しさがあります。
特に、屋外の駐車場へ長時間車を置いておくと、車内はサウナのような状態になります。ドアを開けてすぐには乗れないほど熱くなり、ハンドルやシートに触れるのもつらく感じることがあります。
私はサンシェードを使うなど、できる限りの暑さ対策をしています。日陰に駐車できるかどうかでも、車内の温度は大きく変わります。
ダラス生活では、車内の暑さ対策は快適さだけでなく、安全のためにも重要です。
【内部リンク:Dallasの夏は車内がサウナ状態|実際に行っている暑さ対策】
4.家賃をはじめ、生活費は全般的に高い
渡米前に想像していた以上に負担を感じたのが、生活費です。
特にアパートの家賃は高く、毎月の支出の中でも大きな割合を占めます。住む地域や部屋の広さ、契約時期などによって金額は変わりますが、家賃だけを見て判断するのは危険です。
電気代、自動車保険、医療費、通信費なども含め、毎月必要になる費用を総合的に考えなければなりません。
「アメリカは何でも安い」というイメージを持っていると、実際の支出との違いに驚くかもしれません。
5.野菜や果物はセールで安く買えることもある
全般的に物価は高いと感じますが、すべての商品がいつも高いわけではありません。
スーパーマーケットでは、野菜や果物などがセールになり、普段よりかなり安く買えることがあります。店ごとのセール情報を確認し、必要な物を安い時期に買えば食費を抑えられます。
アメリカの商品は一袋、一箱の量が多いため、値段だけでなく、食べ切れる量かどうかも確認しています。
複数の店の価格を比べながら買い物をすることが、ダラス生活の節約につながります。
6.速い英語と公的機関の対応には苦労した
日常会話がある程度できても、相手に速い英語で話されると聞き取れないことがあります。
特に電話では表情や身ぶりが見えないため、対面よりも難しく感じます。分からないまま話を進めず、ゆっくり話してほしいと伝えたり、重要な内容を確認したりすることが必要です。
また、公的機関の手続きでも、なかなか進まずに待たされることがあります。韓国では何でも「빨리 빨리(早く、早く)」という雰囲気でしたが、アメリカへ来た当初は、仕事の進み方が遅く感じられてもどかしく思いました。
予定どおり進まない可能性も考え、時間に余裕を持って行動することが大切です。
7.広い空と澄んだ空気に心が解放された
ダラスへ来て良かったと感じたことの一つが、広々とした空です。
テキサスの広い大地と澄んだ空を目にしたとき、心まで解放されるように感じました。建物が密集した場所とは違い、空が大きく見えるだけでも気持ちが変わります。
もちろん、夏の暑さや移動の不便さもあります。それでも、晴れた日に広い道路を走っていると、テキサスならではの開放感を味わえます。
8.ビジネスは自分の努力だけでは守れないこともある
アメリカで生活している間には、仕事で思うようにいかない経験もしました。
私はKrogerで8年近く寿司ビジネスに携わっていましたが、自分に直接の原因がなくても、周囲の事情の影響を受けてビジネスが続けられなくなることがありました。
一生懸命働いていても、自分ではコントロールできない出来事によって状況が変わることがあります。この経験については、経緯を整理したうえで、別の記事として詳しく書きたいと思います。
移住後の仕事では、一つの収入源だけに頼らず、経験や技能を増やしておくことも大切だと感じています。
9.家を持てるなら、比較的暮らしやすい
ダラス近郊は車社会なので、住居の場所によって生活のしやすさが大きく変わります。
買い物、職場、学校、病院などへ移動しやすい場所に家を持てるなら、比較的暮らしやすい地域だと思います。
一方で、アパートの家賃が高い状況では、長期間住み続けても住居費が残りません。家を購入すればすべて解決するわけではなく、固定資産税、保険、修理費なども必要です。
それでも、長く住む予定があり、無理のない範囲で家を持てるなら、生活の安定につながる可能性があります。
10.移住前に「手に職」を持っていると強い
これからアメリカへ移住する方に伝えたいのは、何か一つでも仕事につながる技能を持っておくと有利だということです。
資格や専門技術だけでなく、外国語、接客、調理、営業、コンピューター操作なども役立ちます。
私の場合は、韓国で身につけた韓国語が、ダラスでの仕事探しや人間関係に大きく役立ちました。日本から韓国へ渡った当時は、その経験が将来のアメリカ生活を助けるとは考えていませんでした。
人生のどこで、過去の経験が役に立つかは分かりません。移住を検討しているなら、英語の勉強と並行して、自分が提供できる技能について考えておくことをおすすめします。
ダラス移住前に確認しておきたいこと
ダラス近郊への移住を検討する場合は、少なくとも次の点を確認しておくと安心です。
- 毎月の家賃と契約時の初期費用
- 通勤や買い物に車が必要か
- 自動車保険と維持費
- 職場や学校までの距離
- 夏の電気代と車内の暑さ対策
- 医療保険と近隣の病院
- 自分の経験や技能を活用できる仕事
- 困ったときに相談できる人やコミュニティ
観光で訪れることと、実際に生活することは大きく異なります。できれば移住前に候補地域を訪れ、通勤時間や店までの距離を実際に確認することをおすすめします。
まとめ
ダラス近郊には、広い空と開放感、活発なコミュニティなどの魅力があります。その一方で、車が欠かせないこと、夏の暑さ、家賃をはじめとする生活費、手続きの遅さなど、暮らし始めてから分かることもあります。
私自身、韓国から家族4人で移住し、さまざまな仕事や生活上の問題を経験してきました。順調なことばかりではありませんでしたが、韓国語をはじめ、それまでに身につけた経験が何度も助けになりました。
ダラスが誰にとっても理想的な場所だとは言えません。しかし、車を含む生活費を準備し、仕事につながる技能を持ち、家族と協力して暮らせるなら、新しい生活の候補になる場所だと思います。
この記事が、ダラスへの移住や長期滞在を考えている方の参考になれば幸いです。


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